【コラム】超過酷!K-POPアーティスト達が“二度と戻りたくない”「練習生時代」ってなに? | RBB TODAY
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【コラム】超過酷!K-POPアーティスト達が“二度と戻りたくない”「練習生時代」ってなに?

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(Photo by Kim Jae-Hwan/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)
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  • TWICE・ジヒョ (Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
  • MIIHI(Photo by Han Myung-Gu/WireImage)
  • BLACKPINK・ジス (Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)


 BTSやTWICE、NewJeansなど、数々の人気K-POPアーティストが紹介されるとき、「練習生」というワードを目にする人は多いだろう。K-POP独自の育成システムともいえる「練習生制度」。具体的な育成プログラムは各事務所の“企業秘密”に値するため明らかになっていないが、デビューしたアーティスト達は口を揃えて、練習生時代を「過酷だった」「戻りたくない日々」と語る。「練習生制度」とは何なのか、「練習生」はどんな生活をしているのか。今回は、そんなK-POPスター達が経験してきた“練習生”にフォーカスする。

■筆者プロフィール山田有真
名古屋を拠点とするフリーランスの編集者・ライター。グルメ・レジャー・音楽・映画など幅広いジャンルを取材・執筆。第3世代以降のK-POPが好きで、SNSで推しケミの動画を漁るのが日課。旅とビールと猫が好き。X(Twitter):@yuma03303


■レッスン費は事務所が全額負担!K-POPの「練習生」とは?


 「練習生制度」とは、K-POP独自のアーティスト育成制度。HYBEやSMエンターテイメント、JYPなど様々な芸能事務所に「練習生」のポジションが存在し、K-POPアーティストとしてデビューするには、まずどこかの事務所の「練習生」として所属することがスタンダートとなっている。

HYBE (Photo by Kim Jae-Hwan/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)
 「練習生」は事務所のオーディションで選抜されることが主流だが、スカウトも実施。NiziUのミイヒはTWICEのライブ会場、BTSのジンは大学に行く途中のバスでスカウトを受け、練習生となっている。

 練習生は所属事務所でダンスやボーカル、作曲などさまざまなレッスンに参加。レッスン費は全額事務所が負担し、事務所の寮に住む練習生は生活費まで事務所に負担してもらえる。公私にわたる事務所の強力サポートのもと、デビューに向けて日々トレーニングを積み重ねるのだ。
MIIHI(Photo by Han Myung-Gu/WireImage)

 「練習生」は次世代スター候補として、事務所の所属タレントのように公開。しかし、事務所がデビュー前に別事務所から引き抜かれることを警戒し、“非公開練習生”として、デビューするまでメディア露出されない練習生もいる。代表的なのがBTSのV、BLACKPINKのジスなどだ。非公開練習生は事務所から練習生であることを口外することを禁じられるため、練習生だったことを“友人すら知らなかった”というケースがよくあるそうだ。
BLACKPINK・ジス (Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)

■スマホ没収、外出禁止!拘束時間10時間超の生活


 K-POPアーティストとしてデビューしたい人間なら、誰もが目指す「練習生」。しかし、練習生の生活はとてつもなく過酷だ。

 以前、TWICEが韓国メディアに出演した際に公表した、練習生時代のスケジュールも大きな反響を集めた。TWICEが公開した内容によると、9時に会社で体重チェック、10時ストレッチ、12時昼食、13時ボーカルレッスン、15時個人練習、18時夕食、19時ダンスレッスン、21時基本の振り付け、22時掃除・体重チェック、23時帰宅といったスケジュールだ。あくまで彼女たちが所属する事務所・JYPの練習生スケジュールだが、他事務所の練習生も同じような生活を送っている。さらに、このスケジュールに加えて、「自主練習」を行っていたことを明かすK-POPアーティストも多い。

 事務所が用意したスケジュールをこなすことはもちろん、事務所独自のルールもある。BLACKPINKらが所属するYGでは出社直後にスマートフォンを回収、aespaらが所属するSMエンターテインメントは練習生の外出を禁止するなどプライベートも制限される。過去、BTSが練習生時代を歌詞に反映した楽曲「Run BTS」を発表したことがあったが、その歌詞には“あの頃には戻りたくない”、“あの日の夢を見てうなされる”など言葉が盛り込まれていた。
SMエンターテインメント (Photo by Kim Jae-Hwan/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)

■最下位はクビ!? 練習生たちが怯える「月末評価」


 ダンス、ボーカル、作曲、楽器の演奏、マナーなど数々のトレーニングをこなす練習生。パフォーマンスはもちろん、グローバルな活動を目指し、英語など各国の言語を学ぶレッスンまで行われる。しかし、“レッスンをこなす”だけで終わらないのが、K-POPの練習生。練習生は、事務所内で毎月行われる「月末評価」にて、良い成績をおさめなければならないのだ。

 「月末評価」とは、トレーナーなどの前でダンスやボーカルを披露する“実力テスト”のようなものだ。月末評価の順位は練習生内で公開され、良い評価がもらえればデビュー候補となり、低評価の場合は“契約解除”のブラックリスト入りとなる。月末評価はラップやバラードなど様々なジャンルで実施され、多くの練習生がこの月末評価を“苦い思い出”として挙げている。

 以前、TWICE・ジヒョがグループの公式YouTubeにて、「月末評価」の思い出を語ったことがある。10年という長い練習生期間を過ごしてきたジヒョ。月末評価の「フリースタイルダンス」で経験した時間が今もトラウマになっており、現在もフリースタイルダンスを踊ると当時の苦しい記憶がよみがえると答えていた。

TWICE・ジヒョ (Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
 以上、今回はK-POPの「練習生制度」をフォーカスした。

 ちなみに、練習生期間に事務所が負担したレッスン費や生活費は、デビュー後に返済していくシステム。そのため、デビュー後も稼いだお金は返済にまわされ、しばらく“給料がない状態”となるグループも多い。また、契約違反等で練習生を辞めることになった場合、事務所から今まで負担してきた費用は練習生に全額請求される。その額は1000万以上にものぼるという。

 「練習生」のほとんどは高校生など学生だ。拘束時間が多い練習生は、学校こそ通っているが、正直勉強する時間なんてない。デビューが叶えば華々しい未来が待っているが、デビューできなかった場合、“学歴社会”の韓国においては大きな苦労が強いられる。K-POPの「練習生」になることは、人生をかけた大勝負なのだ。

 次世代の人気アーティストを育成する、K-POPの練習生制度。その仕組みは合理的であり、かつ残酷な一面を兼ね備えた育成システムといえる。
《山田有真》

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