松下奈緒が23日、東京・国際フォーラムで「松下奈緒 20th ANNIVERSARY LIVE」を開催した。これは彼女にとって2年ぶりのワンマンライブで、デビュー20周年を記念する特別な公演だった。
ステージには「趣味が洋裁なので、自分で作りました」と語る黄色いスカートで登場し、「みなさんのおかげで20周年を迎えることができました」と感謝の気持ちを伝えた。場内からは温かい拍手と「おめでとう」という祝福の声が上がり、彼女の意気込みに応えるかのようだった。

ライブでは、いきものがかりの水野良樹が作詞作曲し、flumpoolの山村隆太がコーラスで参加したラブソング「きらりら」や、自身が作曲したピアノソロ「小さな奇跡~Un petite miracle~」など、今年5月にリリースされた9枚目のアルバム『souNds!』に収録された楽曲を中心に全23曲を披露。優しくもダイナミックなピアノ演奏と澄み切った歌声で観客を魅了した。
MCでは、2006年のドラマ「タイヨウノウタ」について「歌うきっかけをくれたドラマです。劇中でピアノ弾き語りで歌ったのが最初でした」と振り返り、ライブの中盤では「恋におちたら」や「ちりとてちん」など、自身が出演したドラマ主題歌をメドレーで披露。朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の主題歌であるいきものがかりの「ありがとう」については、「いつも私の大切な瞬間にそばにありました」と感慨深げに語り、心を込めてピアノを弾いた。

その後も、役柄を演じることやナビゲーターとして世界中を旅することが、全てピアノと歌の表現に繋がっていると語り、彼女にしかなし得ない個性をダイレクトに見せつけた。アンコールでは明るく弾むバンドアンサンブルで楽しく幸せなムードを届け、場内から自然とクラップが沸き起こるほどの盛り上がりを見せた。


現在、夏ドラマ「スカイキャッスル」の撮影中である松下奈緒は「お腹の中は真っ黒なセレブ妻を楽しんで演じています。人生で口にしたことのない言葉を発してる毎日です」と笑い、最後に「これからもみなさんと一緒に思い出を重ねていきたいです。これからも私にしかできないことをやっていきたいので、30年、40年とよろしくお願いします」と約束。会場の隅々まで大きく手を振り、名残惜しそうにステージを後にした。
ライブは大成功に終わり、松下奈緒の20年の軌跡とこれからの未来に期待が高まる一夜となった。