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【コラム】キーワードは“幼さ”からの脱却!? ILLITが「自分らしさ」を進化させるための課題とは

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ILLIT【写真:竹内みちまろ】
  • ILLIT【写真:竹内みちまろ】


■フレッシュな“幼さ”をどのように昇華していくか?


 ビジュアルや映像の世界観に注目されがちなILLITだが、独特な音楽性も魅力だ。プラグエンビーとハウスがハイブリッドされたダンスジャンルで、ポンポンと弾むようなリズムが特徴的な「Magnetic」、神秘的でユニークな音律の「My World」、爽やかなポップサウンドに口笛の音が響く「Lucky Girl Syndrome」など、楽曲のバリエーションは第5世代のなかでは高い。楽曲の世界観を表現する歌やダンスなどパフォーマンススキルも備わっている。

 そうなると、次に彼女たちが活動の場を広げるのは、ファッションや美容、スポーツなど音楽以外のフィールドだ。IILITは現在、20歳のユナ、19歳のミンジュとモカ、16歳のウォンヒとイロハの5人で構成されている。同世代のガールズグループには、世界的ハイブランドのアンバサダーや大手企業のモデルを務めるメンバーも多い。

 19歳のIVE・ウォニョンは「miu miu」や「innisfree」のアンバサダー、NewJeansのヘインは14歳という若さで「ルイ・ヴィトン」のアンバサダーに抜擢され、現在も活動を続けている。

 そのファッション性の豊かさから、IVEやNewJeansなどILLITと同世代のK-POPガールズグループは、海外へ出発する際の“空港ファッション”も注目され、披露されたコーディネートがSNSで反響を集めるなど、ファッションやライフスタイルへの関心度も高い。

 一方、ILLITも“空港ファッション”を報道されるが、同世代グループほど着用しているアイテムに注目が集まったり、コーディネートのお手本という目で見られる機会は少ない。ILLITならではの、少女漫画的な爽やかさとフレッシュ感が先行して、ファッションや見た目にもどこか“幼さ”が残る印象を受ける。ルイ・ヴィトンやグッチなどラグジュアリーなハイブランドよりも、幅広い世代に親しまれるカジュアルブランドがフィットする、そんな感覚だ。

 そんな可愛い“幼さ”も、ILLITならではの個性。しかし、第5世代の人気を牽引するグループとして存在感を発揮し続けるには、このフレッシュな“幼さ”をどのように昇華していくかが今後の課題だ。

 日本では、NewJeansやIVEは、彼女たちよりも年齢層が上の同性からも支持が高い。彼女たちのフレッシュ感が生み出す、“美しさ”に憧れを抱く女性が多いのだ。実際、IVEのウォニョンが「VOGUE JAPAN」、NewJeansのヘインが「エル・ジャポン」など20代以上の年齢層をターゲットとした雑誌の表紙を飾っている。

 ILLITのグループ名には、「何にでもなれる潜在力を持つ」というグループとしての抱負が込められている。彼女たちならではの幼さを帯びたフレッシュ感が、今後どのように開花していくか楽しみだ。

■筆者プロフィール山田有真
名古屋を拠点とするフリーランスの編集者・ライター。グルメ・レジャー・音楽・映画など幅広いジャンルを取材・執筆。第3世代以降のK-POPが好きで、SNSで推しケミの動画を漁るのが日課。旅とビールと猫が好き。X(Twitter):@yuma03303





《山田有真》

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