同書は、テレビ朝日系情報番組『グッド!モーニング』のピンクのジャケットを着たインタビュアーとして知られる山本アナが「女子アナの理想と現実」について綴った等身大のエッセイ。
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囲み取材には多数の記者やカメラマンが詰めかけた。会場を見渡した山本アナは「普段は私もそちらで取材して囲む側ですので、こうやって囲まれる日が来るとは思っていませんでした」といい、「『ついに(本が)できた!』という気持ちと『まだ夢の中なのではないか?』という気持ちです」と心境を言葉にした。
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これまでに延べ800人にインタビューをしているそうだが、「“私がなりたいインタビュアー像”を導いてくれた人がいて、それは宮沢りえさん」と話し始めた。宮沢への2回目のインタビューは別の俳優との合同インタビューだったが、インタビューが始まる前に宮沢がその俳優に「(山本アナは)楽しくお話を聞いてくれるから大丈夫だよ」と声を掛けたという。「『楽しいインタビューだったと思ってもらえることが一番大切なことだったんだ』と気づかせてもらって、……たぶん宮沢さんは覚えてないと思うのですが、そういう些細なひと言が胸にくるということを体感した瞬間でもありました」と語った。
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同書では「アナウンサーになってからの10年」を赤裸々に表現したというが、アナウンサーを目指す人へのアドバイスを求められると「ニュースを読むことだけでもリポートをうまくすることだけでも滑舌よく話すことだけでもない“何か別のこと”も“アナウンサー力”のひとつだから、色んな人にこの仕事の魅力をもっと知ってもらいたいし、色んな人がアナウンサーになっていいんじゃないか」とコメント。「私みたいな人がいても、……言われるんですよ、『かわいくねーな』みたいな(笑) だけど、『かわいくないって言われるアナウンサー、よくない?』みたいな感じで(笑) そんなふうに思えるくらい別のことで自分に自信を持てばきっと」などと告げ、「自分のいいところも悪いところも受け入れられれば、どんな人でもどんな仕事でもできるかなと今思っております」と続けた。