映画『風の電話』の舞台挨拶が25日、東京・ 新宿ピカデリーで行われ、主演のモトーラ世理奈を筆頭に西島秀俊、三浦友和、 諏訪敦彦監督が登壇した。 同作は亡くなった人ともう一度話したいという思いから誕生した岩手県に実在する「天国に繋がる電話」をモチーフとした作品で、第70回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門への出品も決定している。 主演をオーディションでもぎ取ったモトーラは最初台本を読んだ時は「やりたくないって思った」と正直な思いを明かした。さらに、「小さいころから親子とか家族が亡くなっちゃう話は本当に一番悲しくなってしまって。今回まさにピンポイントで。でもオーディションの日は来てしまったので……」と明かすと、諏訪監督は「よかったです、来てくれて」と安堵の声を上げた。モトーラは2回目のオーディションが即興芝居だったことについても言及し、「なんだか自然に相手を感じられて、自分も自然にできて、何となく私は即興芝居あってるかも。って思いました」と手応えを感じたとコメント。実際に撮影で広島に行った際もオーディションでの即興芝居の感覚が役に立ったそうで、「即興芝居でやれたのがよかったなと思ってます」と語った。 諏訪監督はモトーラの主演起用について「全く違う存在感」があったと明かし、「最初の頃は1つ質問すると数分、答えが返ってこなかったんですよ。答えを待ってるんですけど、それを見ていて飽きないというか、ずっと見ていられるなと。それはもう映画的な存在だと思いました。言葉だけでなく何かが常に出ていて、それを僕たちは感じてしまう」と主役に抜てきした理由を明かした。 西島は「最初に台本をもらっていたのですが、震災の被害にあった方のお話を聞いて、小さいころどんな風に過ごしたとか、趣味とか好きなものとか、ありとあらゆるものをお聞きしました」と被災地に寄り添う役作りについてコメント。モトーラについて質問されると「会ってすぐ、今現場でやらなければいけないことを一番わかってる人で、ぼくがむしろ教えてもらいたいぐらいの、諏訪監督の映画でやらなきゃいけないこと、やってはいけないことがはっきりわかってる人だと思いました。この現場がどういう風に進んでいるのか、彼女を通して知りたいなと思うぐらいしっかり出来上がっていた」と絶賛した。 続く三浦も「モデルさんの雰囲気がありますけど、映画では女子高生の役なんですよ。その違和感が全くなく、すっと入っていける」と演技力を絶賛。モトーラが三浦の言葉にじっと耳を傾けていると「見ないでくれる?(笑)この人が見ていると本当に緊張するんですよ。何していいかわからなくなる、そんな感じが写ってると思うのでそこを見てください」と場を和ませた。ベテラン俳優たちから絶賛された、モトーラは感想を求められると「うれしいのと、ありがとうございます」と照れながら感謝した。 そしてベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に出品することに話題は移り、諏訪監督は「映画を作ってるときは目の前の撮影の中で、もがきながら撮影しているんですが、一人の少女の旅というささやかな話が僕たちの想いがベルリンに伝わってよかった。出品する部門は若い子たちが観客として来るんですが、映画が新しい出会いを生んでいくことを楽しみにしています」と喜びを語った。 映画『風の電話』は現在上演中。
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