主人公・裕里(松たか子)の姉・未咲が、亡くなるところから物語がスタートする同作。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美(広瀬すず)から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で、学校のヒロインだった姉と勘違いされてしまう裕里。そしてその場で、初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)と再会することに。
勘違いから始まった、裕里と鏡史郎の不思議な文通。裕里は、未咲のふりをして、手紙を書き続ける。その内のひとつの手紙が鮎美に届いてしまったことで、鮎美は鏡史郎(回想・神木隆之介)と未咲(回想・広瀬すず)、そして裕里(回想・森七菜)の学生時代の淡い初恋の思い出を辿りだす。ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく。
なお、同作における中山・豊川の出演は、岩井監督からのオファーで実現。中山、豊川ともに、岩井監督から声をかけてもらったことに喜び、二つ返事で出演を快諾したという。今回の2人の役どころは、豊川が裕里(松たか子)の姉・未咲の元恋人・阿藤を演じ、その阿藤の同居人・サカエを中山が演じる。未咲の過去に絡む、本作において非常に重要なパートを担う役柄となる。
出演が決まった中山は「いつかまた豊川さんとの共演はもちろんのこと、岩井監督作品に出演できたらいいなと思っていたので、今回声をかけていただき、とても嬉しかったです」と喜び。「豊川さんとは、今回共演シーンは少ないのですが、それでも今までの2人の歴史があるので、短い共演シーンの中でも積み重ねてきた何かがスクリーンには映っているのではないかと思います」とコメントした。
一方の豊川は、「今回、出演シーンは少ないですが、とても重要な役をいただいたので、どっぷり岩井監督の頭の中に浸かるつもりで芝居しました。とても充実感のある現場でした。中山さんは、冷凍保存されてきたみたいで(笑)、全然変わっていないです。もう少しご一緒にお芝居をしたかったです。それは、また次回に。20年後といわず来年くらいにでもご一緒したいですね」と今後の共演を呼びかけている。
中山と豊川の出演も発表された映画『ラストレター』は、2020年1月17日全国公開。