同作は、「フランスのアカデミー賞」と言われるセザール賞では、最多10部門にノミネート。また、フランスでは動員400 万人突破を記録している人気作だ。スウェーデンで実際に起き、ドキュメンタリーも公開されるなど話題を呼んだ実話を基に描いた、サエないおじさんシンクロチームの人生リスタートをかけた感動のヒューマンドラマとなっている。
映像は、2年前からうつ病を患い、会社を退職して引きこもりがちな生活を送っているベルトラン(マチュー・アマルリック)が、地元の公営プールで「男子シンクロナイズド・スイミング」の練習風景を偶然目にするシーンから始まる。ベルトランは途端に惹きつけられ、チーム入りを決意。シンクロ選手のコーチ・デルフィーヌ(ヴィルジニー・エフィラ)のもと、そこで出会った家庭・仕事・将来になにかしらの不安を抱え、ミッドライフ・クライシス真っただ中のおじさん集団と一緒に、いきなり“世界の頂点・金メダル”を目指すことになってしまう。
この無謀な挑戦は当然順調に進むはずもなく、あらゆるトラブルが彼らを襲い始める。また、同作の最大の魅力は、劇中登場する様々なタイプの“おじさんキャラクター”たち。引きこもりニートおじさん・ベルトランをはじめ、不満だらけの短気おじさん・ロラン(ギョーム・カネ)、会社は倒産寸前、現実に向き合えない中二病おじさん・マルキュス(ブノワ・ポールなど、落ちこぼれ中年たちの逆転の幕が上がる。
映画『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』は、7月12日公開。