紀平は昨年12月、カナダ・バンクーバーで行われた同大会で自己ベスト(233,12点)を更新。平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワを抑え、初出場初優勝の快挙を成し遂げた。
だが大会前日、リンクの氷が柔らかいことに気づいた紀平は、試合を想定した練習をしても意味がないと直感。そこで彼女は、ザギトワのコーチに「3アクセルやコンビネーションジャンプをたくさん見せて、少しでもプレッシャーをかけた」と回顧。練習よりも、ライバルの前で難度の高い技を見せつけることを優先したという。
「プレッシャーをかけたほうが相手も自信に満ち溢れる状態ではなくなるかもしれないので、そういう時間に使いました」と語った紀平。その作戦が功を奏したのか、ザギトワは着氷が乱れ、銀メダルに終わっている。