『疑惑』で米倉が演じるのは敏腕弁護士・佐原卓子(米倉)。保険金目的で夫を殺した……との疑惑が囁かれる悪女・白河球磨子(黒木)を弁護する中、彼女のエキセントリックな言動に振り回されながらも、決してクロとは決めつけず対峙し、真相を追求していく過程をスリリングに描く物語。
2人が織りなす“疑惑のキスシーン”は、共に食事に出掛けた先で、卓子が球磨子に怒って店を飛び出したところからスタート。泣きじゃくりながら追いかけてきた球磨子が、何を思ったか卓子に突如キスをするというもの。このシーンの存在を知ったときの心境について、米倉は「キス以上のことをすると言われたら戸惑っただろうけど(笑)」と冗談めかしつつ、「楽しみだなって思いました。卓子は受け身ということもあって、なおさら落ち着いて受け止めましたね」とニッコリ。対する黒木も「球磨子にとっては、普通じゃない言動がスタンダードであり、意味のあることなんです。自分の弁護士、しかも女性へのキスという衝動的で突拍子もない行動も、とても球磨子っぽいなって思いました」と、冷静かつ興味深く受け止めたそう。実際、それぞれ前向きに撮影の日を迎え、現場でも2人で終始楽しそうにしていた。
撮影はリハーサルの段階から黒木がガチでキスをすることになったようで、米倉は「『あっ、もうするんだ!』と思って、そこで私も吹っ切れました(笑)。意外にも黒木さん、私より度胸があるかもしれないです!」と、思わぬ先制攻撃を称賛。「実は以前、私が何かで急に悲しそうな顔をしたら、ある人に『あっ、結構傷つきやすいのね』と驚かれたんです。そのときに、これがギャップというんだなって思ったんですけど、黒木さんには私とはまた違うギャップがあるんですよね。3歩下がってついていくタイプに見えて、実は男前というか、結構強い女性かもしれないなって……キスシーンでもそう感じてドキッとしました」と、すっかり黒木に魅せられてしまったようだった。キスシーンの撮影中は思わず、「私の方が背も高いし、何だか気持ちも男性寄りになって、『黒木さんがきれいに見えたらいいな。どっち向きの方が彼女にとってはいいんだろう!?』とか考えちゃった!」という。一方、リハーサルも含めて何度も米倉の唇を奪った黒木も、心は奪われていたようで、「初共演の米倉さんにキスするのは緊張しましたけど、おきれいな方なので光栄だなと思いました」と撮影時を回想し、笑顔をのぞかせた。
ドラマスペシャル『疑惑』(テレビ朝日)は2月3日21時から放送。