このAircon Watchは部屋単位ではなく、個人単位で温度的な満足感を得ることができる革新的なデバイスだ。この次世代のエアコン腕時計は照りつけるような太陽の下でも、凍えるような真冬の夜でもあなた自身で体を温めたり、冷やしたりすることができる。

■腕時計がパーソナルなエアコンになる
腕時計的なデバイスでは得てして、その特徴的な機能以前の問題として付け心地などが問題になってしまうことが多いのだが、このデバイスの開発元は普通の腕時計なども販売しており、よくある家電メーカーのものよりもコンフォータブルさが期待できそうだ。
そして、ワイヤレスであることが常識的になっている現代の製品だけに、充電に関してもワイヤレス充電になっている。ちなみにワイヤーで接続はしないが、マグネティックに接続するタイプだ。



■日々をコンフォータブルにしてくれる腕時計
僕たちの生活には常に多くのトラブルがある。そして、そのいくつかは気候に原因があったりする。冬に寒すぎたり、夏に暑すぎたり、四季のある日本では常に快適であることは難しい。
人間はその感じている温度に対して、自律神経が自動的に温度コントロールをするのだという。暑いときは体を冷やし、寒いときは体を温めるという感じだ。人間が体温を36~37度程度に保つことができるのも、この自律神経によって制御される機能のおかげというわけだ。
Aircon Watchの仕組みとは、大雑把に言えば、暑いとか寒いとかの神経システムの信号を書き換えて脳に送り、脳が体の温度補正をおこなうというものなのだ。外気を冷やしたり、温めたりするのではなく、体が本来持っている温度調節の仕組みを使うというわけだ。
どんな信号を送ると人間の体がどう反応するか?は簡単にはわからない。Aircon Watchではこのデータを取るために、スタンフォード大学の指導のもと2012例の調査をおこなっている。
実際の機材ではこの神経への信号は15秒間送られ、15秒間停止するという。これはバッテリを長持ちさせるためだ。そして、この温度変化の信号が送られてくるごとに、新しい刺激として体が反応してくれる。ちなみにバッテリ駆動時間は冷房モードで4時間、暖房モードで8時間になる。


■なぜ手首に搭載するのか?
Airconをなぜ手首に装着するのか?というと理由がある。体のなかでもこのエリアは信号を体に伝える神経が皮膚の近くにあり、体温を上下させるには非常に効果的だと考えられている。同様に血管も近くにあり、冷やした血は体中を駆け巡り、体温を下げてくれるのだという。こうして、手首から全身の体温をコントロールすることができるのだ。ちなみに体温コントロールのためのパネルは腕時計自体ではなくバンドについている。


■ビジネスシーンを変える?アウトドアで疲れない?
Aircon Watchは部屋の気温ではなく、それを装着した人の体温をコントロールすることができる。これによって多くの人が集まるオフィスなどで、個々の人が自分に最適な温度にコントロールすることができる。まさにオフィス革命なのではないだろうか?
また、山などを登っているときに、陽に照らされて、体温があがると疲れやすくなってしまうが、このデバイスで体温を下げると、より快適に山登りができるかもしれない。
さらに、世界レベルで考えたとき、エアコンでの温度調節の頻度が減らせれば、大きな節電になるのではないだろうか?地球温暖化をふせぐ切り札のひとつになるかもしれない。
■それでいくら?
このデバイスは現在、予定金額を超えた資金を集めているが、ステージとしてはPROTOTYPE STAGEでまだ製品レベルのものはできていない。それだけ人気があるデバイスと考えることもできる。予約した場合の発送予定は2018年の4月だ。
製品化されたときの予価は$128USDだが、現時点ではSuperEarlyBirdで$89になる。現在の円ドルレートだと1万円程度だろうか?機能を考えれば激安だ。
このデバイスは家のなかでもオフィスでも自分好みの温度調節ができるということで、かなりの需要があるのではないかと思う。特に女性には人気が出そうだと思うのだが、どうだろうか?