
■BIGLOBEは赤字?KDDIの資金でやっているの?
有泉社長は質疑応答、囲み取材に対応した。
――サポートを充実させ、新CMも放送する。KDDIの傘下に入ったので資金が充実してきたのか?
「すべて私たちのコストでおこなう。BIGLOBEはかつて、圧倒的なプレゼンスがあった。しかしここ数年、活動を沈静化させてしまった。もう一度、ブランドをリブートさせたい。そのためには、お客様の懐に入り込むサポートをしていかないと。かつてBIGLOBEではPC教室もやっていた。そのポジションに戻していきたい」
――KDDIとのシナジーは?
「いまはKDDIにあって、BIGLOBEにない知識やノウハウを共有して取り込んでいるところ。まずはBIGLOBEのサービスを磨いて、色を出していく。まだKDDIとのシナジーを出すところまではいっていない」
――ターゲット層は?
「いまBIGLOBEは、40代から上の世代を中心に認知度が高い。でも最近、20代~30代にも認知が広がりつつある。エンタメオプションが影響しているのかも知れない。そうした若い世代もこれから獲得していく。若い方々にもBIGLOBEをフレッシュな目で見てもらえたら」

――ブランドの再構築にかかる時間は?
「地道にやっていく。たやすくはない。今回のようなサービスをどんどん出していく」
――リアル店舗を出す予定は?
「ヨドバシカメラ、ビックカメラ、カメラのキタムラさんなどパートナーと広げていく計画。もともと、BIGLOBEでは自社のWebサイトに集客していた。それがブランドのカラーになっている。実店舗を出店するよりは、そうした仕組みによりWebに集客していきたい」
――楽天に買収が発表されたフリーテルは、契約者数が約40万台だった。BIGLOBEとほぼ同等。フリーテルの決算は赤字だったが、BIGLOBEは?
「早くブレークイーブン(損益分岐点)の状態に持っていきたい。光回線、法人などは黒字になっている。残りはMVNOだけで、ここだけ黒にいっていない。それを黒転させるのが私のミッション。厳しいのはどこの業者も同じ」
――過去に1回もブレークイーブンに達していない?
「おそらく、到達している業者さんはいないんじゃないか。肌感で申し上げれば、3桁の契約者さんがいなければ、いまの料金体系では難しい。自分の中では、2020年くらいには(何とか黒字にしたい)、という目標を持っている」
――iPhoneの取り扱いは?
「まったく、そういう話は何も決まっていない。あれだけの端末なので魅力はありますが」