文藝春秋は、芥川賞受賞作『コンビニ人間』(村田沙耶香)の重版を本日決定した。累計発行部数は50万部となる。 同小説は10日に放送された「アメトーーク」で紹介されたのをうけて、受賞直後に迫る勢いの売れ行きになったとしている。<作品概要>36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。オープン当初からスマイルマート日色町駅前店で働き続け、変わりゆくメンバーを見送りながら、今の店長は8人目だ。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの光景と鼓膜の内側に蘇る店内の音が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽に「自分が恥ずかしくないのか」と言われるが……。現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。