9日、トランプ次期米大統領が誕生した。日本ではトランプ氏が優勢とそれほど強く報道されていなかったこともあり、今回の当選に関して驚いた人も多いかもしれない。ドナルド・トランプとはどんな人間なのか。報道だけでは捉えきれない、ドナルド・トランプ氏に関する書籍を紹介する。●『トランプ』ワシントン・ポスト取材班 マイケル・クラニッシュ マーク・フィッシャー 著(文藝春秋)ワシントン・ポスト紙が、3 か月にわたって 20 人以上の記者を投入。トランプ本人は本書について「Don’t buy, boring!(買うな、退屈な本だ!)」と、自身の Twitter で不買運動を呼びかけた話題作。かつてトランプがクリントン大統領を熱烈に応援し、三度目の結婚の際の式にヒラリーを招待したなど、これまでのトランプの軌跡も書かれている。●『トランプ自伝―不動産王にビジネスを学ぶ』ドナルド・J. トランプ 、トニー シュウォーツ 著(筑摩書房)ドナルド・トランプ氏は、1980年代に「トランプ・タワー」「トランプ・プラザ」といった大規模開発を手掛け、「アメリカの不動産王」と呼ばれるようになる。巨万の富を築いた背景は何だったのか。全米ミリオンセラーとなったトランプ氏初の著書。●『ドナルド・トランプ 劇画化するアメリカと世界の悪夢』佐藤伸行 著(文春新書)空虚なポピュリストか? 歴代大統領一番人気のレーガンの再来? トランプはレーガンの劇場型政治を模倣しているといわれるが俳優というより劇画コミックの主人公として捉え、伝記やトランプの祖先をたどることでその実像に迫る。●『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』江崎道朗 著(青林堂)「トランプが世界を救う!」と銘打った作品。権利・平等の名の元で破壊されつつある米国に向かい合うトランプ氏。米国の現状とトランプ人気の秘密を、コミンテルンハンターとして有名な著者が解説する。