Tap Systemsの創業者は、ケーブルをつながずにスマホなどを充電できるワイヤレス給電を実現したPowermat(2006年設立)を興した人物として知られる。Powermatは、スターバックスやIKEA、ジェネラルモーターズの自動車や空港などで利用されている。
Tap Strapと同じ仕掛けは、文字入力だけでなく、ゲームのコントローラーや音楽にも応用できるだろう。また、バーチャルリアリティーを視聴するために、HMD(ヘッドマウント・ディスプレイ)を装着して、両目には3D画面だけが見えている場合にも役立ちそうだ。
Google GlassやApple Watchのようなタイプのウエアラブル・デバイスは、製品自体にキーボードを組み込むことは非現実的だ。メガネや腕時計にキーボードを取り付けるなんて、想像するのも難しい。ネットにつながるTVやSTB(セットトップボックス)、HDR(ハードディスク・レコーダー)なども、テレビのリモコンのような機器で文字を入力するのは大変だ。TVからメールを送信したり、HDRで番組を検索するといった場合にもTap Strapが役に立つかもしれない。
Tap Strapによって、パソコンからキーボードが消えることはないだろうが、価格次第では操作性を試したい人が相当数いるのではないだろうか。現在は、同社ウェブサイトで順番待ちリストにメールアドレスを登録して、連絡を待つしかない。