トヨタ自動車では「つながるプラットフォーム」を構築することが重要なビジネス基盤になると考えている■企業との連携がカギ トヨタ自動車では2016年4月、コネクティッドカンパニーを設立した。戦略企画、車載器開発、インフラ開発など各機能を1つのカンパニーに集約し、商品の開発からビジネスイノベーション、新事業の確立までを一貫して推し進めていく考えだ。 同社の戦略として、次の3つの指針が示されている。それは「全てのクルマをコネクティッド化し、つながるプラットフォームを構築する」「ビッグデータの活用を促進し、お客様や社会に貢献すると同時に、トヨタ自身のビジネス変革を推進する」「あらゆる異業種、IT企業と連携し、新たなモビリティサービスを創出する」というもの。 また、ビッグデータの集約と活用を図るためにMicrosoft社と共同で今年1月、北米に新会社「Toyota Connected」を設立した。人工知能の研究機関であるTOYOTA RESERCH INSTITUTEとも密接に連携していく。このほかにも、様々な企業との協業や連携が予定されている。例えば、一般社団法人 東京ハイヤータクシー協会と共同で、都内500台の車両に通信型のドライブレコーダー「TransLog」を搭載する。実際の走行画像や車両データの収集などを行うことで、国内タクシー事業者の新サービスの開発、次世代タクシーの開発に活用していく方針。 友山氏は、最後に「安心で便利で、心ときめくモビリティ社会を多様な事業者様と共に創造していく。モビリティサービスプラットフォーマーとしての、トヨタの新未来に是非、ご期待いただきたい」とまとめた。■Googleに勝てるの? 発表会の最後に質疑応答の時間が設けられた。--- ITジャイアントと呼ばれる企業も、乗用車のIoT化を進めている。友山氏:我々が基盤とするプラットフォームは、スマートフォンやタブレットではない。クルマをひとつの情報端末として、そこから収集されるデータ、クルマ特有のサービスを提供するプラットフォームを構築していく。Googleさん、Appleさんらと対決する関係ではなく、コンテンツ、サービスの領域でむしろ協調していく関係にあると思っている。