既報の通り、ソフトバンクでは月額6,000円でデータ通信容量が20GBまで利用できる「ギガモンスター」、および高速データ通信を安定的に利用できる「5G Project」の提供を発表した。記者説明会では、ソフトバンク 専務取締役の今井康之氏、および技術統括の北原秀文氏に向けた質問が多数寄せられた。■「ギガ学割」はどうなる? 今井氏、北原氏は質疑応答に対応し、記者団の質問に回答していった。--- 基地局はどこまで拡大していく予定か。都市部に配置するケースが多くなるのか。北原氏「具体的な数は申し上げられないが、必要十分な数を打っていく。地方にも都市部はある。その地域のトラフィック量を見て、必要に応じてMassive MIMOを適切に配置していく」--- ギガモンスターでは、どのような利用者層を想定しているか。今井氏「5GBプランを契約されている方が7割を超えるほどいらっしゃる。その中で、それを超える容量をお使いのユーザーさん。月の前半はデータをよくお使いになり、月末になるとデータ容量の残量を気にする方。年齢層で言うと、若いお客さまに向いているのではないかと考えている。いま提供しているプランで言うと、5GBプランをお使いの方が多く移動されるのではないか。サービスがスタートしないとわからないが、プラス1,000円で利用できる。かなりのユーザーさまが移動されるのではないか。今後、数字を見ていきたい」--- このプランを選択すると、テザリングオプションが1,000円になる。この意図は?今井氏「6,000円という低価格で提供するので、既存のユーザーさんの不利にならないような形での価格設定になっている。テザリングを無料にするキャンペーンについては、いまはまだ考えていない」--- 移動中でもMassive MIMOによる高速通信が利用可能か。北原氏「Massive MIMOは、高いプロセッシング能力を必要とする。課題もたくさんあったが、それをクリアした。移動中のユーザーも含めて、すべてのユーザーに提供できると判断した」--- ソフトバンクが定義する5Gとは?北原氏「5Gは、まだ業界の中では明確な定義がない。そこで要素技術が何かを判断し、その技術開発と先行導入に取り組んでいる」--- 3GPP標準仕様のネットワークには準拠しているのか。北原氏「基本的には準拠しているが、ソフトバンク独自のチューニングなども施している」--- Massive MIMOを他社に先駆けて導入できた理由は?北原氏「Massive MIMOはTDD-LTEで利用する技術。ソフトバンクグループのワイヤレスプランニングが、5~6年からサービスインしている。そのノウハウがあったので応用できた。過去の運用実績があったからこそ導入できた」--- 通信が混雑していない地方では、Massive MIMOによる速さは体感できないのか。北原氏「ネットワークは地域に応じてセッティングしている。いままでの電波で充分な地域もあれば、Massive MIMOが必要な地域もある。全体的な最適配置をしており、全国で高速通信が使えるようにしていく」--- 5G Projectの投資規模は?北原氏「具体的な数字は非開示」