勝負は、自律的に商品を選択する作業と、棚から商品を取り出す作業、そして取り出した商品を容器に移す作業から構成されている。こうした作業工程をいかに早く、そして正確に行うかの争いとなっており、「Team Delft」は、見事214点を獲得。2位のNimbRo(186点)3位のMIT(164点)をおさえて、優勝賞金5万ドルを獲得した。
「Team Delft」は、2本指・吸盤・対象物を把握するための3Dカメラを備えたロボット(安川電機製)を使用。同ロボットは搭載された人工知能(AI)によってパターンを学習するタイプで、コンテスト当日も、精度の高い作業が披露された。
Amazonは現在、世界各地にある倉庫で、ロボットを採用したコストカット策に挑んでいる。今回のようなコンテストの開催は、有望なロボット企業の発掘、そして自社のさらなる技術開発の両側面が期待される。
今後こうしたロボット開発が進めば、将来的に我々人間の雇用が心配になるところだが、優勝した「Team Delft」のCarlos Hernandez Corbato研究員が海外メディア『The Verge』に話した内容によれば、人間が行う作業を、すべてロボットで置き換えることはまだ難しく、(今回のような)ロボットピッカーは、あくまで人間の指示があってこそ真価を発揮するものである。テクノロジーの発展は喜ばしいが、技術開発の先端をいく人間がこのように語ったことで、ほっと胸をなでおろした方もまた多いのではないだろうか。
Excited for tomorrow's stowing competition @AmazonPickChal today's tests were really promising pic.twitter.com/eVACcSQvkn
— Team Delft (@teamdelft_apc) 2016年6月30日