発表会に登壇した、ベイエフエム編成局の小縣正幸氏は「地元千葉県は3方を海に囲まれている。そこで、海に関わるものとラジオがコラボして、なにか面白いものができないか考えていた」と開発のきっかけについて説明した。
リスナーが親しみを感じられる音楽を選曲し、ラジオから流れる人の声の温かさを大事にして、日々番組づくりをしているベイエフエムが目をつけたのは、地元の名産であるサザエだった。「サザエからラジオが聞こえたらおもしろいし、なにより気持ちが温まる」と小縣氏。ラジオの基盤が埋め込まれることになったのは、千葉県館山などで獲れた本物のサザエの貝殻。1個3,980円(税込)で、限定100個が販売される。ちなみに応募者多数の場合は、抽選になるという。発売日は4月1日で、発送予定日は5月中旬頃を予定している。
ベイエフエムで開発を担当している吉田八郎氏からは、製品に関する説明が行われ、「千葉県の漁協をまわって貝を集めた。すべての製品が、数に限りのあるハンドメイド。洗って漂白剤につけた後に乾燥させ、磨いて綺麗にした貝にラジオの基盤を埋め込んでいる」と説明した。
なお同日、ベイエフエムに出演するラジオパーソナリティ(槇原敬之、押切もえ、斎藤工、バズーカ山寺、シシド・カフカら)が出演する「SAZAE RADIO」のプロモーションムービーがYouTubeにて公開されている。サザエラジオを手にした各人の驚きの表情と率直な感想が視聴可能だ。なお、小縣氏は「これからも新しいことに取り組んでいく。ラジオって面白いことやってるな、と思っていただければ幸いです」と話していた。
■ベイエフエム以外も聞けるの?
発表会の最後に質疑応答の時間が設けられ、小縣氏、吉田氏が記者団の質問に回答した。
--- ひとりで聴くことを想定した製品か。
かなり大きなボリュームが出るので、複数人でもラジオが楽しめる。
--- 100個限定にした理由は?
手作りのため、手が追い付かない。貝を集めるのも大変。
--- 充電時間は。ベイエフエム以外も聞けるのか。
1回の充電で2時間起動できる。FM放送の他局はもちろん、ワイドFMにも対応しているのでAMラジオ番組も楽しめる。
--- 開発の当初から、製品化を考えていた?
当初は単純に、サザエに埋め込んだラジオを作ってみたかった。作ったら人に使ってみて欲しくなった。