パシフィコ横浜で5日まで開催されていた「第20回 震災対策技術展 横浜」にて、ビュードは地震の影響でドア枠が歪み、脱出できなくなるケースを防ぐための防災グッズ「アケルくん」の展示を行った。 地震発生時には重要な避難経路となるマンションの玄関ドア。しかし、震度5弱くらいからドア本体やドア枠の歪みにより、開閉できなくなるものが出始め、震度6強ではほとんどのドアが開かなくなる恐れがあるという。 ドア枠が10mm歪むと開けるのに100kg以上の力が必要になり、女性の力では開けられなくなる。そしてドア枠の歪みが17mmになると必要な力は200kg以上になり、人の力で開けるのはほぼ不可能になり、室内に閉じ込められてしまう危険がある。こうした事態を防ぐのが「アケルくん」だ。 「アケルくん」は薄い樹脂製で、表面にスベリ材をコーティングしたプレート状の製品。これをドアの戸先側(錠前側)と上下に張るだけで、ドア枠が歪んだ場合でも小さな力で開けることができるようになる。同社のテストでは17mm歪んだ状態でも6.12kgの力でドアを開けることができたという。 既存のドアに取り付けることができ、費用は戸数によって異なる。1世帯のみの場合は取り付け工事及び設置前の事前調査込みで約5万円だが、マンション等でまとめて取り付けることで、ボリュームディスカウント(1日20世帯の工事なら2万円から)も可能とのこと。 また、マンションの玄関だけでなく、非常口やサーバールームなど企業のBCP対策や避難経路の確保目的での使用も想定しており、実際に多くの企業で導入実績があるとのこと。 なお、同製品は、施工も含めた製品のため、製品単体での販売は行っていない。