東陽テクニカは5日、スウェーデン・Keypasco社と国内総代理店契約を締結し、インターネットバンキングの不正送金を防止する新方式の認証システム「マルチファクター&2経路認証ソリューション」を、2016年1月から提供することを発表した。 ワンタイムパスワードやハードウェアトークンを使用せず、認証済みのモバイル端末を介して銀行のサーバーとKeypasco社のサーバー間で認証を行うことで、正規のログインを判断する仕組みとなっている。IDとパスワードは利用者のモバイル端末からのみで使用される。 認証はユーザー固有認証情報、端末デバイス認証、近距離通信端末、地理的位置情報、リスクマネジメント解析と、5つの要素を用いており、自分の端末のみでしか認証できない環境が構築される。 ソフトウェアの形態は、スマートフォンやデスクトップPCに対応した利用者向けのクライアントと、銀行側が使用するサーバーソフトウェア、この2つのコンポーネントで構成される。 金融機関向けのソリューションで、銀行側は運用コストの削減ができ、利用者側を安全性と利便性を確保することができるのが特徴。標準価格は1ライセンスあたり年額最大600円で、ライセンス数に応じたボリュームディスカウントもあるとのこと。同社では初年度で1億5千万円の受注を見込んでいる。