8月29日・30日に工学院大学にて、「DMM.com Labo ツチノコ杯 第4回 ICTトラブルシューティングコンテスト」が開催された。 同コンテストは、専門学校生、高専生、大学生、大学院生が全国から集まり、サーバ・ネットワークのトラブルシューティングや運用技術などをチーム単位で競い合うというものだ。 今回は、ベトナムから初参加し、見事にTSJ賞を受賞したハノイ工科大学のメンバーと、彼らを日本に招いたオルトプラスの田中佑樹氏(AltPlus Inc. R&D準備室 AltPlus VietNam Co.,Ltd 人事総務部)に、参加に至った経緯やベトナムのエンジニア事情などについて話を訊いた。--- まずは田中さんにお訊ねします。そもそも、なぜベトナムの学生を本大会に招こうと思ったのですか?田中氏:オルトプラスはソーシャルゲームの開発、オフショア開発事業を行っており、ベトナムや韓国にも支社があります。その関係で、かねてから現地エンジニアの育成と活躍の場を提供してきました。そして今回、ベトナム最高峰のハノイ工科大学の学生から、成績優秀な5名を選抜し、情報ネットワーク技術などを競うコンテストに招待することになったわけです。 日本のIT業界は、将来エンジニアが不足し、外国人なしでは成り立たなくなると言われています。その一方で、かつての日本企業は、海外労働力を安く買って、過酷な環境で使い捨てるという良くないイメージもありました。しかし我々は、優秀な海外エンジニアが日本で本当に真価を発揮できるように、彼らの高い能力と可能性を、多くの日本人にもっと知ってもらいたいと考えているのです。--- いまベトナムの事情はどのようになっているのでしょうか?田中氏:近年かなりの急ピッチで都市が発展してます。またIT関係でも、ハノイ工科大学のように数多くの優秀な学生を輩出しています。外資系企業も進出しているのですが、やはり優秀な学生は海外に目を向けており、米国やシンガポール、日本などで働きたいという希望を持つ方が多いようです。 先ほどご説明したように、我々はベトナムに拠点があり、現地で優秀な人材を発掘しながら、自社プロダクトの開発を進めています。また子会社として、新規ビジネスも現地で展開していきたいと考えており、そのためにも優秀な人材を確保したいと考えています。 ハノイ工科大学には、日本のODAを使用して、日本語のできる高度IT人材を育成する特別コース「HEDSPI」(Higher Education Development Support Project on ICT)プログラムがあります。オルトプラスにも、このHEDSPIの卒業生が働いています。