トレンドマイクロは、「リテールテックJAPAN2015」で、POS端末のような組込機器や制御システム、特定用途端末向けのロックダウン(特定用途化)型ウイルス対策ソフト「Trend Micro Safe Lock」を出展した。 POS端末の多くはWindows上でソフトを起動して走らせており、店内のサーバにデータを集約、さらに本部やポイント提携機関にデータを送信している。ハッカーは上位のサーバからウイルスを送り込んで攻撃して情報を盗むだけでなく、同時に末端のPOS端末へと感染は拡がっていく。 POS端末はPCのスペックも低く、業務中のウイルススキャンはシステムに負荷をかけてしまい、業務に支障が出やすい。また、POSシステムのアップデートもあり、相性によって稼働できなくなる場合も考えられる。 「Trend Micro Safe Lock」はこうした点をアプリケーションの機能を制限して軽くすることで克服。POS端末では業務と無関係の未認可ソフトが起動するのを阻止することに特化した。そのため、定義ファイルの更新も不要で、煩わしさから開放される。 管理コンソールは端末と別のPCにインストールし、このPCから集中管理が可能。不要ファイルを検索すると自動的に不正ファイルを検知する。削除は管理コンソールからすぐにできるため、遠隔地のPCも負荷をかけることなく、すぐに安全な状態にすることが可能だ。 同社のブース担当者によれば、アメリカではここ数年でウイルスの数と被害が増大しており、日本でも数年遅れで流行する前例が多々あり、POS端末などでのウイルス被害も急増する可能性が高いという。 なお、Trend Micro Safe Lockはエージェント(端末側)と管理コンソールがセットの「スタンダード」と、エージェントのみの「ライト」の2種類が用意されている。