日本自動車工業会の池史彦会長は1月6日、トヨタ自動車が保有する燃料電池車(FCV)関連特許を無償提供すると発表したことについて「非常に歓迎すべき動き」との考えを示した。池会長は同日都内で開かれた自動車工業団体賀詞交歓会で報道陣の囲み取材でコメントした。池会長は「協調と競争の線を引くというのは実は非常に難しい。ただ個社の囲い込みだけではだんだん技術の広がりというか、車自体が車単体の時代ならばいいが、これからは車そのものもがインフラなどいろんなものにつながっていくので、通信や電気の規制、標準化みたいなものも必要になってくる。そうなるとやはり一緒にやらなければいけないところは出てくると思う」と指摘。その上で「FCVを開発している会社がそれほど数多くないし、かといって将来を考えるとFCVはポテンシャルがあるので、それを広げるためにはある種、トヨタさんのやり方というのは特許をオープンにしながら、それに参加する会社を増やして母数を増やすということだと思うので、それは非常に歓迎すべき動きだと思う」と述べた。