--- では、お仕事のお話に入るんですけれども、実際仕事をしていて大変なとき、どうやって乗り切ってますか?秋山:僕がやっているアートディレクターって、関わる仕事のバリエーションがすごいあるんですよ。今やってる仕事のジャンルで言うと、広告のグラフィック、ポスター、ビルボード、新聞広告、雑誌広告、CMの企画や演出、パッケージデザイン、CDジャケットのデザイン、写真集のデザイン、雑誌のエディトリアルデザイン、本の装丁、ロゴデザイン、あとNHKの子ども番組のキャラクターデザインとかもやってるんですけど、そういうのを同時に走らせてるイメージなんですよ。 で、僕はもともと飽きっぽいので、そのときやっていることに行き詰まったな~と思ったら、別の仕事をやるんです。そうするとけっこうスッキリして最初の仕事に戻れたり。全然違うことをやると、いろんなヒントがあったりして戻って来れるんですよね。ずーっと同じことを考えてうまくいくってことはそんなになくて、行ったり来たりしてるから、改めて集中できたり新規に考えられたりするんです。--- 体力的に疲れたときはどうしてますか?秋山:マッサージに行きますね。昼間でも空いた時間に。あとは、週1くらいでパーソナルジムに行ってますし、移動するときも歩ける範囲で歩いたりして体を動かすことを意識してます。--- チームで仕事をするときに反りが合わない人がいたときはどうしますか? たとえば、クライアントさんで「この人嫌だな」みたいな。秋山:代理店にいた20代のとき、あるクライアントですごい嫌な人がいたんですよ。なぜか何があっても怒鳴られる、という。--- えー!?秋山:そういう性格だったみたいなんですけど、ほんとすごい嫌で、円形脱毛症になっちゃったんですよ。25、6歳くらいのときかな。でも逆にそこから気持ちが切り替えられたんです。20代の頃は、どんな小さな仕事でも自分がものすごい頑張ればいいものができると思っていて、すべてに全力を出してたんですけど、「ほんとにこれは自分がやんなきゃ」ってことや「これは絶対いける」ってことには全力を出すけど、それ以外は「ちょっとこれぐらいにしといて」ってするようになった。 みんなうわべだけでも全部同じように「100%の力出してやります」とか言ってるけど、まあ実際そんなことないじゃないですか。手を抜くって言うと言い方は良くないんですけど、バランスってあると思うんですよ。そうしたらすごく気持ちが楽になって、そうすることで自分のやりたいデザインも分かるようになってきた。--- それはいい効用ですね。秋山:サラリーマンの立場だと自分の意思以外のところもやらなきゃいけないことがいっぱいあると思うけど、今はフリーっていうこともあって仕事を選べるから、ほんとに嫌な人と仕事することはないです。仕事を受けるときに「なぜその仕事を受けるのか」っていうのはいつもすごく考えています。 広告としてすごく面白いものをつくれる、とか、ギャランティがいい、とか、そのブランドをやりたかった、とか、一緒にやる人が好きだから、とか、出演するタレントさんが昔からファンだったから、とか、その人から受けた仕事だったらやる、とか。仕事によってモチベーションがそれぞれあって。その中に嫌な人がいるな、と思ってもそれを勝手に自分で見えないようにしてますね。--- そっちに意識をフォーカスしないっていうことですよね。秋山:そうです、まさにそういうことです。フォーカスをどこに当てるかっていう。「合わない人の良いところを見つけて、努力して近づいていけば人間関係は良くなります」とかよく言うけど、そんなことする必要ない(笑)。
【インタビュー】SKE48・鎌田菜月、水着やランジェリーに挑戦した初写真集は「発見や自信をもらえることが…」 2025年4月20日 SKE48・鎌田菜月の1st写真集『やさしい日差し』(KADOKAWA)が…