福岡県大野城市のティ・アール・ジィは、新しいコンセプトの霊柩車「絆」を展示。トヨタ『ハイエース コミューター』をベースとした「現代の葬儀市場を反映した霊柩車」(同社)という。 同社販売企画室長・デザイナーの崎田邦洋氏は、「家族だけで葬儀を行うなど、コンパクト葬儀という市場を反映した霊柩車で、故人と家族の全員がこの1台に乗れるというのがウリ」と話す。 「ひかりといのち」をコンセプトに、長さ2100mm・幅630mmの棺がおさまるスペースが右後方に、左側に家族7人が座れる座席が配置される(運転席1人)。デモ車両の座席には博多織、化粧板には久留米絣(かすり)が採用されていた。「オーダーする客のご当地に合った素材を組み込める。“郷土愛”も大事にしている」と同社。 「去年から開発が始まり、今春、本格的に売り出した。すでに6台を受注し、2台を納車した。納車先は関西以西の葬儀業者がメイン」(同社) その地の工芸品や素材を用いて、家族だけで故人を送るというスタイルの新しい霊柩車。同社は「受注後から納車までは2カ月ほどかかる」と話していた。