ヤマハはInterop Tokyo 2014で、5月15日に発売したWeb会議向けのマイクスピーカーシステム「YVC-1000」に関する展示を行った。価格は12万円。オプションとして拡張マイク「YVC-MIC1000EX」を1基3万円で用意する。 「YVC-1000」はマイク部分にプロセッサーを内蔵しており、収録した音声から人間の声だけを抽出。環境音を排除することで、よりクリアーな音質で会議が行える。これによく似た機能は従来から存在するが、「YVC-1000」は自分の声がスピーカーから出力されるのを防ぐエコーキャンセラーに加え、周囲の壁に反射する残響音を徹底的に排除しているのが特徴。本来は周囲から聞こえるはずの残響音がスピーカーから再生されると、相手が遠くにいるように感じることがあるが、「YVC-1000」ではリアルな人間と話しているのと同じ距離感で通話ができるという。 また、マイクとスピーカーが分離しているのも「YVC-1000」の大きな特徴。一般的なWeb会議用のスピーカーは300ヘルツ以下の周波数をカットしているものが多いが、同モデルでは100ヘルツ近くまでをカバーすることで、人の声が自然な形で再生される。100ヘルツの音を出力すると筐体の鳴りが発生するが、マイクを分離したことで振動音を収録するのを防いだ。 さらに、「YVC-1000」の集音半径は推奨で3メートルとなっているが、オプションマイクを増やせば内臓プロセッサーの数も増えるため、音声処理効率が向上。よりクリアーなサウンドで通話できるようになる。このため、理論的にはスピーカーを6メートル間隔で設置すれば音を拾えるが、より音質を向上させるには2メートル間隔での設置が推奨されている。 一方でマイクとスピーカーの設置環境に合わせた音質の調整も重視しており、収録した音声から壁の材質や広さを計算。周波数をこもりにくくするようなイコライジングを自動で行っている。この調整はセットアップ時に行うこともでき、最初から最適な音質で通話を行うこともできる。さらに、音質的なトラブルを改善するため、“音声ガイダンス”機能を用意。マイクとスピーカーの距離が近かったり、プロジェクターのファン音などの異音を感知すると、それを音声で通知してくれる。 なお、「YVC-1000」はパソコンにUSB接続して利用する。オーディオイン/アウトの端子もあるので、従来のWeb会議システムを接続すれば、使い勝手はそのままにヤマハサウンドで快適な通話が可能に。Bluetoothを利用すれば、携帯電話で通話中の声を会議に中継することもできる。
【Interop Tokyo 2018】「WLX313」はヤマハ初のトライバンド対応AP!接続台数や通信の安定性が向上 2018年6月14日 ヤマハは6月13日、幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2018」…