5月17日に京都・大覚寺で開催されたファッションカンタータフロム京都(Fashion Cantata from Kyoto)で、ヘア・メイクを手掛けた資生堂のヘア&メーキャップアーティストチームに、今回のショーのポイントを聞いた。チーフを務めたのは同社トップヘア&メーキャップアーティストの鎌田由美子、計良宏文、大久保紀子とヘア&メーキャップアーティストの黒木久美子。
洋装パートの「シーバイクロエ(See By Chloe)」のヘアを担当したのは、計良氏。パリのアートスクールに留学中のイギリス女性というシーバイクロエのテーマに沿って彼が作り出したのは、ナチュラルなダウンスタイル。全体をブローしてさらさらにし、毛先のみをアイロンで巻いて作ったCカールで、爽やかさを演出したという。「お寺とのミスマッチさが出るのもいい」と語り、シーバイクロエらしさ、作りこまない自然なスタイルに徹した。
和装ヘア・メイクで総合チーフを務めた鎌田氏は、Fashion Cantata from Kyotoを手掛けるのは今年で5回目。それぞれの着物作家と必ずミーティングを行っているという。作家から一つひとつの作品のモチーフなどを聞いた上で、自らデザイン画を作成し、それぞれのヘアスタイルを決めていく。デザイン画とスタイルの詳細をチームのメンバーに伝え、スタッフとの綿密なコミュニケーションと信頼関係で作り上げていくという。