冬場、オフィスの暖房温度を控えめして過ごすための「ウォームビス」を意識する人もいるはず。この冬は、カラーや天然素材を使った洋服を取り入れて、おしゃれにウォームビズを実践する人が増えそうだ。 夏場の「クールビズ」は定着しつつある一方で、印象の薄い「ウォームビズ」を普及させようと、アパレル業界では見た目からも暖かさを感じてもらうファッションなどを提案している。 トミー ヒルフィガーが実施したオフィスで働く男女を対象にした調査結果によると、ウォームビズの認知率は約8割に達する一方で、実際にウォームビズを実践している人は5割のみ。さらに、ファッションで取り入れている人に関しては4割にとどまる結果になったという。 この冬の「ウォームビス」の流行や特徴、ファッションへの取り入れ方などについて、トミー ヒルフィガー 表参道店のフロアマネージャー加藤俊亮氏に話を聞いた。◆素材やカラーで暖かさを感じてもらう--- 「クールビズ」に比べて「ウォームビズ」の印象は薄いです。加藤マネージャー --- ウォームビズを実践されている方も、ユニクロのヒートテックをはじめとする機能素材のインナーをスーツの下に着込むかたが多く、見た目の印象が変わらないのが一つの要因ではないかと思います。--- 今年の秋冬、ウォームビズ時期の商品にはどんな特徴があるのですか?加藤マネージャー --- 我々アパレル業界としても、もっと見た目からも暖かさを感じてもらおうと、今シーズンは、スーツではウールの混合率を高めて暖かみのある素材感のものを用意したり、内側に着るセーターなどにはオレンジや黄色のカラーを大きく打ち出しています。この夏は、景気を反映してカラーを使ったアイテムが流行りました。また、天然素材を使った洋服への回帰もみられまして、この冬に関しては、機能性インナーでウォームビズを取り入れていた方も、カラーや天然素材を使った洋服を取り入れて、おしゃれにウォームビズを実践する人が増えるのでは、と期待しています。--- 調査結果によると男性の約3人に1人が、“どうやってウォームビズをファッションに取り入れていいか分からない”といった声がありますが?加藤マネージャー --- 今、手持ちのアイテムとの組み合わせでも、ニット素材や明るめのカラーなど、暖かさを感じるものをなにか一つ取り入れることで、見た目の印象は大きく変わります。例えば、我々のブランドはカジュアルな印象があると思いますが、ビジネスで使えるアイテムも多く取りそろえており、手軽にカラーを取り入れたおしゃれも楽しめると思います。