先日、宮崎駿監督の引退が世を騒がせたスタジオジブリの今を描いた映画『夢と狂気の王国』が11月16日に公開されることが決定した。 舞台は2013年、東京・小金井。碧々とした緑に身を隠すようにして、国民的アニメーションスタジオのスタジオジブリは存在している。宮崎駿、彼の先輩であり師匠である高畑勲、そしてふたりの間を猛獣使いのごとく奔走するプロデューサー、鈴木敏夫。観客のみならず、世界の映画関係者やアニメーションの担い手たちにも多大な影響を与え続けてきたジブリの功績は、彼らによって紡がれ続けている。平均年齢は71歳。 『風の谷のナウシカ』制作よりはるか以前、今から50年前に高畑氏と宮崎氏は出会い、鈴木氏が合流したのが30数年前。かくも長期に亘り苦楽を共にしてきた彼らの愛憎、そして創作の現場として日本に残された最後の桃源郷“スタジオジブリ”の夢と狂気に満ちた姿とは…。 監督は、ガンを患った自身の父親の最期に迫った初監督作品『エンディングノート』(2011)が高く評価された砂田麻美。 公開日とともに発表された劇場用ポスターのビジュアルは、宮崎監督がレイアウトしたメインビジュアルを基にMr.children、ゆず等のアートワークを手がける森本千絵がデザインを担当している。