9月5日より11日間にわたり開催された第38回トロント国際映画祭が9月15日(現地時間)、閉幕を告げた。“アカデミー賞の前哨戦”として注目される本映画祭の最高賞とされる「ピープルズ・チョイス・アワード」(観客賞)には、スティーヴ・マックイーン監督(『SHAME-シェイム-』)の最新作『12 years a slave』(原題)が選ばれた。
本年度の最高賞に輝いた『12 years a slave』は、1841年に誘拐され奴隷として売られた一人の黒人男性が自由を獲得していくまでの12年間の実話を基にした感動作。奴隷制度というアメリカの歴史の真実を辿ると共に、家族との再会のために諦めなかった男の勇気と希望を鮮烈に描き出す。主演のキウィテル・イジョフォーを始め、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・ガンバーバッチ、ヴィオラ・デイヴィスら錚々たるキャストのほか、ブラッド・ピットが製作・出演に名を連ねている。