国民的アニメ「サザエさん」放送45周年を記念し、サザエさんの生みの親である作者・長谷川町子の人生を描くドラマ「長谷川町子物語」が制作されることが28日、わかった。主役の町子役には女優・尾野真千子が決定した。 制作が決定した「長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日~」(仮)は、長谷川町子のエッセイ漫画「サザエさん うちあけ話」など過去の文献や資料をもとに、人気漫画家の生涯を徹底取材し、戦前、戦中、戦後にわたる波乱の一生を、笑いと涙にあふれた「サザエさん」に通ずる世界観でドラマ化する。 長谷川町子を主役にその人生を描くドラマが制作されるのは今作が初めて。最愛の父の死、母の英断による福岡からの上京、漫画界の御大・田河水泡に15歳で弟子入り、義兄の戦死……など戦前戦中戦後の厳しい道のりを家族皆で支え合いながら生き抜いていく姿を中心に、漫画「サザエさん」が誕生する瞬間、そしてそれが戦争で傷ついた人々、老若男女の心を励ましていく様子が描かれ、1946年のサザエさんの誕生から67年経ってなおこれほどまでに日本人の心をつかんで離さないのか、「サザエさん」の人気の秘密にも迫ることとなる。 主役の町子を演じるのは、今年1月~3月放送のドラマ「最高の離婚」(フジテレビ)で第39回放送文化基金賞演技賞を受賞するなど、その演技力が高い評価を得ている尾野。今回の起用について、「長谷川町子さんと聞いて、まちこと尾野真千子の“まちこ”が同じことから縁を感じ、出演させていただけることがうれしかったです」と喜びを語ると同時に、実在の人物を演じることについては不安も感じている様子。「正直、実在する人物、まして誰もが知っている“サザエさん”を作った長谷川町子さんを演じることはとても怖いです。ですが、いつもの“自分らしく楽しく”をモットーに長谷川町子さんを演じたいと思います」と意気込みを語っている。 「長谷川町子物語~サザエさんが生まれた日~」(仮)は11月放送予定。