NHKは次世代の高臨場感放送システムとして、スーパーハイビジョン(SHV)の研究開発を進めている。NHKは、ケーブルテレビでSHVを配信可能とする伝送方式を開発し、日本ネットワークサービス(山梨県甲府市)と共同で伝送実験に成功した。NHKが19日に発表した。 SHVはハイビジョンの16倍の画素数であるため、現在のケーブルテレビの1チャンネルでは伝送容量が不足する。今回、いくつかの空きチャンネルを用いて、SHV伝送を実現する複数搬送波伝送方式を新たに開発した。 複数搬送波伝送方式は、ケーブルテレビ局(送信側)でSHV信号を分割し、複数のチャンネルで伝送、受信機(受信側)で同期して合成する技術だ。現行のケーブルテレビ施設の構成を変更することなく、SHV信号を伝送することができる。 今回、実際に山梨県で運用しているケーブルテレビ施設を使用し、複数の空きチャンネルを用いて、圧縮符号化したSHV信号を伝送できることを確認した。