『伏 鉄砲娘の捕物帳』は、10月20日の公開以来、映画にちなんだイベントを数々開催している。その劇場公開イベント第3弾として、11月10日、テアトル新宿に声優の宮野真守さんが姿を見せた。「朗読:宮野真守×イラスト:ワカマツカオリ<伏の森>スペシャル朗読付き上映」である。これまでのイベントは制作エピソードのトークが中心だったが、今回は実力派の声優である宮野さんに合わせた企画。宮野さんによる朗読イベントである。テアトル新宿での『伏 鉄砲娘の捕物帳』の上映終了後、宮野さんが現れると満員の劇場のテンションが一気に高くなった。そうしたなかで宮野さんが、本作の原作となった桜庭一樹さんの『伏 贋作・里見八犬伝』の一節を朗読し始めた。今度は一転、その語りをしっかりと聴こうと会場が静まり返った。今回披露されたのは、映画にも登場し、宮野さんが声を務めた信乃が少女・浜路に毛野という“伏”の物語を聴かせるという「伏の森」の一編だ。劇場での朗読ということもあり、スクリーンには物語に合わせたワカマツカオリさんのイラストレーションが映し出された。イベントならではの華やかな演出だ。朗読された部分は、信乃が語り手として中心となりながら、さらにそのストーリー中に信乃と毛野の会話が盛り込まれるというやや複雑な構成。そして、宮野さん自身「かなり長い話を読む機会は少ない」と話すほど、たっぷりとした内容である。しかし、微妙なキャラクターの演じ分け、情感豊かな表現と、さすが宮野真守さんという充実の語りとなった。ファンにとっても、大満足なものだっただろう。トークの終わりには、宮地昌幸監督も登壇。作品についてのトークも繰り広げた。司会の藤津亮太さんから、映画のラストについての感想を求められると宮野さん、宮地監督それぞれの見方に会場も納得した様子。また、宮野さんは、今回は信乃以外の“伏”が描かれた今回のエピソードに、「これをきっかけに原作も読んでもらえれば」と原作の魅力も紹介した。さらに宮地昌幸監督から、スタッフ一同による色紙を宮野さんに渡す場面もあり、宮野さんの喜ぶ姿心象的だった。そして、勿論ファンにとっても大満足な一日だったに違いない。劇場公開イベントは、さらに11月18日、日曜日にも予定されている。会場は東京・池袋のシネ・リーブル池袋、16時50分の回上映終了後、宮地昌幸監督さん、原作者の桜庭一樹さん、ビジュアルイメージのokamaさんがトークを繰り広げる。こちらも豪華な出演陣だ。『伏 鉄砲娘の捕物帳』http://fuse-anime.com 映画公開記念イベント第4弾 宮地昌幸監督×桜庭一樹さん×okamaさんトークショー開催日時: 11月18日(日) 16時50分の回上映終了後場所: シネ・リーブル池袋 予定ゲスト: 宮地昌幸(監督)、桜庭一樹(作家)、okama(漫画家・イラストレーター) 司会進行役: 柿崎俊道(聖地巡礼プロデューサー)