アーティストが自分の作った楽曲を自ら販売するサービス「TUNECORE」が米国で誕生、その独自のシステムが注目を集めている。このサービスが10月から、日本でも開始した。TuneCore Inc.の日本法人チューンコアジャパンは、日本版TUNECORE Japanの運営を開始。米国と同様のサービスを提供する。TUNECOREは、自分で作った楽曲を自ら世界中に配信販売可能なサービスだ。配信ストアは約70ヶ国あり、米国版ではキース・リチャーズなどのメジャーからインディーズまで約70万組のアーティストが利用、年間約20万曲がリリースされている。ストアでの総売上げもすでに約240億円となっている。TUNECOREの特徴は「売り上げをアーティストへ100%還元」、「低価格」、「早くて簡単」である。アイティーストの視点、ユーザーの視点を重視する。こうしたシステムは、日本版でも実現している。また一方で、「日本語」、「円決済」、「日本独自の配信ストア」といったローカライズの配慮もなされている。利用者の利益は、ストアの売り上げが100%楽曲の提供者に還元される。一方で、楽曲提供者は予め決められた利用料を払う。利用料は年間当たり1曲1480円から、1アルバム4980円からと低価格に設定されている。TUNECORE Japanは、これによりサービスの運営費を主に賄っている。「TUNECORE」は、一度の楽曲の登録で各国のストアに一括配信されるのも利点となっている。審査後から販売まで最短で2日間の早さとなっている。また販売実績やレポートも確認出来る。今のところベータ版でiTunes Store、Amazon MP3のみだが、米国版と同等または日本国内のサービスにも対応していくとしている。今後はレーベル、アーティストとのコラボも視野に業務を拡大していく予定だ。[真狩祐志]TUNECOREhttp://www.tunecore.co.jp/