トヨタ自動車は20日、新型『AURIS(オーリス)』を発表した。都内で開催された新型車発表会では、新型「オーリス」の開発や国内市場に投入する狙いなどが説明された。 今回フルモデルチェンジした新型オーリスでは、デザインや乗り味といったクルマが本来持つ魅力を高め、低重心フォルムや欧州各国の走行テストで鍛え上げた走行性能などにより、初代オーリスからのDNA「直感性能」をオーリス独自のブランドイメージとして確立させる狙いがあるという。 新型車のコミュニケーションを担当するトヨタマーケティングジャパンの三枝正樹氏は「現在、トヨタはスポーツハッチバック市場において存在感を発揮することができず、今回新型オーリスでスポーツハッチバック市場への本格参入を果たします」と、発表会で高らかに宣言した。 新型オーリスのコミュニケーションターゲット層について三枝氏は「30代を中心とした、お金と時間を自由に使える“イマドキ独身貴族”です。情報感度が高く世の中の流れに敏感、自分の意志で自分らしく行動する彼らは、常識や潮流からあえてずらした選択をすることが面白いと感じる人たち。外見と内面にあえてギャップをもった独自の新しい価値観を持つ人たちです」と説明した。 会場では、オーリスの新CMを公開、新型オーリスとともに赤いパンツのお尻が画面いっぱいに広がったかと思うと、乳首もあらわになった裸の人がオーリスの前に……。しかし、よーく見ると、一見女性のようなモデルは実は男性だったというCMであった。 三枝氏は「現在の車のコミュニケーションは、新機能や価格、燃費の良さを訴求するものが潮流となっています。オーリスではそういった左脳に訴えかける理屈、車の良さを機能や数値で訴求するという主流ではなく、単純に“かっこいいじゃん”、“なんかいいね”と直感的に思ってもらえる感性に訴えかけるものとしました」。 「キャッチコピーは“ノットオーソリティ・バット・オーリス”、時代潮流からあえてずらしたことを楽しむターゲットと、車の良さを数値ではなく感性で伝える新型オーリスを、“常識にお尻を向ける”というコンセプトで結びつけました。今回のTVCMも、従来ある車のコミュニケーションの常識とずらし、スタイリッシュで艶っぽい車の特徴をアート感をもって表現しています」と紹介した。 最後は会場に尻を向け「常識に尻を向けろ!」と体を張って新型車をPR、「記者発表の常識にも尻を向けてみました(汗)。」と、一瞬凍りついたかに思えた会場からは笑いがこぼれていた。