マカフィー株式会社は8月2日、米McAfee社がまとめた「スマートグリッド(次世代送電網)のために、よりスマートな防御を(Smarter Protection for the Smart Grid)」と題した報告書を発表した。本報告書は、エネルギー業界のセキュリティの現状に対する業界リーダーの考えをまとめたもの。これによると、旧来の電力網のサイバー攻撃に対する脆弱性と、これらの基幹システムに対するセキュリティ対策の必要性が明らかになっている。報告書では、スマートグリッドの脆弱性の原因として「古いシステム」「自動化」「組込システムとの相互接続」を挙げている。既存の電力網の約70%が30年以上前に作られたものであり、これらを新しいシステムに統合する際、セキュリティ問題が後回しになっていること。インターネットに接続された自動プロセスにシステムを移植することで、電力会社はリアルタイムに情報を取得でき、作業員はスマートフォンでシステムにアクセスできる。その反面、システムが外部に対しオープンになっていること。特に、最も危険性の高い原因として、電力の流れを調整する組込ソフトウェアやデバイスの急増に伴う相互接続の増加を挙げている。