「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、夏期講習後に成績が下がってしまった場合の原因や、その克服法を聞いた。 「あんなに勉強したのに、夏休みが明けたら成績が下がった」、こんな声をよく聞きます。何がいけなかったのでしょうか。 お子さんが点数が取れなくなった、その原因が「勉強量の不足」ということは実はほとんどありません。むしろ、お子さんの身の丈以上の量の勉強をしている、勉強量が多すぎることが原因のほうが多いのです。 量が多すぎると、お子さんは先生に叱られないために「とりあえず終わらせる」ことだけに意識が向かってしまいます。きちんと問題の本質を理解して、納得して答えるのではなく、機械的に公式を当てはめて解くだけになってしまいます。 量が多すぎるために、勉強が機械的になる、問題文をきちんと読まなくなる、文字が雑になる、計算ミスをする、というようにどんどん悪いほうにいくのです。 こういうときは勉強量を減らします。そのときに目安となるのは、先に言った○△×の分類です。すべてをまんべんなくがんばるのではなく、メリハリをつけて学習しましょう。