「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、「子どもをやる気にさせる声かけ」について聞いた。◆笑顔が一番 どんなに忙しくても、精神的なゆとりを失わないように気をつけましょう。そのために一番大事なのはお母さんの笑顔です。子どもにかける言葉に怒りが含まれていませんか? 一度振り返ってみてほしいと思います。◆よい声かけは、快感を予想させる 「○○をしなさい」という声かけは、子どもの義務感に訴える言葉です。こういう言葉をいくらかけても子どもは動きません。 子どもがやる気になる声かけとは、「それができたら楽しいだろうな」と、将来の快感を予想させるような声かけです。 たとえば、字が乱雑な子に「もっときれいに書きなさい」と言うよりも、「字の大きさを揃えるだけで、あなたは次のテストでこの問題に正解できそうね。そうなったら気持ちいいでしょう?」と言ったほうが、ずっと効果的なはずです。 「○○しないと××になるわよ」という言い方をするお母さんも多いと思いますが、それは、将来の不快を予感させる言い方で、逆効果です。 子どもはたいてい、「自分はすごく頑張っている」と思っているものです。ですから、まずそれを認めて、ねぎらったり、すごいねえと褒めてあげる。そうするだけで子どもの表情は生き生きと変わってくるのです。