シマンテックは1日、「インターネットセキュリティ脅威レポート第17号(Internet Security Threat Report, Volume 17)」の調査結果を発表した。 シマンテックは2011年、前年比81パーセント増の55億件以上の悪質な攻撃を遮断したとしている。マルウェアの亜種の数は4億300万種に増大し、1日に遮断されるWeb攻撃の数は36パーセント増加した。一方、スパムレベルは大幅に低下し、新たに検出された脆弱性は20パーセント減少した。 ソーシャルエンジニアリングとカスタマイズしたマルウェアを利用して、機密情報に不正にアクセスする「標的型攻撃」は増加傾向にあり、2011年末までに1日あたりの標的型攻撃は77件から82件に増加。2011年は標的型攻撃が多様化し大企業に限らないようになり、攻撃の50パーセント超が従業員2,500人未満の企業を標的とし、約18パーセントが従業員250人未満の企業を標的としていた。さらに、攻撃の58パーセントが、人事、広報、営業など、経営幹部以外の従業員を標的としていた。 2011年には平均して、情報漏えい1件あたり約110万件の個人情報が盗まれた。これは、かつてない大幅な増加だという。最大の件数としては、ハッキングにより1億8,700万件の個人情報が流出した。なおモバイルの脆弱性は、2011年に93パーセント増加。同時に、Android OSを標的とした脅威が増加した。