フィンランドのノキアは27日(現地時間)、バルセロナで開催中のMobile World Congress 2012にユニークな機能を持つ個性派のスマートフォン「Nokia 808 PureView」を出品した。 Nokia 808 PureViewはカメラ機能に特化しているのが大きな特徴。驚くべきことに総画素数4100万画素のイメージセンサーを採用している。この画素数は本格的なデジタル一眼レフカメラでも例がない。 このカメラ機能はカールツァイス光学と共同開発したNokia PureViewイメージング技術によるもので、単に高画素なだけでなく、高感度でのノイズも少ないという。一方、スマートフォンとしての基本スペックは1.3GHzのシングルコアプロセッサと512Mバイトのメモリなど、現在ではローエンドモデルといえるスペックにとどまる。 また、ドルビーデジタルプラスを採用し、通常のステレオ音源をサラウンドに変換してヘッドフォンで楽しめる機能も搭載している。 Nokia 808 PureViewのもう一つの大きな特徴は、OSにSymbian OSを採用している点。Symbian OSはノキアの独自OSで、iOSやAndroidが台頭するまでは世界で最も多く使われていたモバイル端末用のOSだった。しかし、ノキアではSymbian OSの開発を終了し、Windows Phone OSの採用を決断。その具現化モデルとしてLumiaシリーズを展開している。 808 PureViewがSymbian OSを採用した理由はとくに発表されていない。ノキアはLumiaシリーズが好評な反面、従来のSymbian OSモデルやフューチャーフォンの販売が予想より早く減少したため、業績が悪化。4000人規模のリストラを行うなど窮地にある。Symbian OS復活の背景にはこうした苦しい事情もあると見られる。
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