開幕前日のMicrosoftに続き、CESでは初日の夕方にIntelが基調講演を行うことが恒例となっている。その中で同社CEOのPaul Otellini(ポール・オッテリーニ)氏は、CPUにAtomを搭載したAndroidスマートフォンが今年発売されることを初めて明らかにした。 Otellini氏が講演の中で「スマートフォンは現在最もイノベーティブな製品。今回はインテルから新しいスマートフォンを紹介する」と述べ、Lenovoのモバイルインターネットおよびデジタルホーム部門のトップ・Liu Jun氏を壇上に招くと、Jun氏は同社のAndroidスマートフォン「K800」のCPUとしてIntelのAtomを採用し、この機種を今年第2四半期より中国の携帯電話事業者・Chine Unicom向けに提供することを発表した。 また続いて、Motorola MobilityのCEOであるSanjay Jha氏がゲストとして登壇し、同社もこの夏にAtomベースのスマートフォンを発売すべく開発を進めていると説明した。加えて、スマートフォンの開発に関するIntelとMotorolaの協業は「複数年、複数機種にわたる」ものであると述べ、夏以降に最低でも2モデル以上のAtom搭載スマートフォンが登場することを予告した。 Intelでは、携帯電話端末ベンダー向けにAtomスマートフォンのリファレンス設計を用意しており、講演の中ではこのリファレンス機によるデモンストレーションも披露。4インチのディスプレイを搭載しており、1460mAhのバッテリーを使用した場合、連続で6時間のHD動画再生または45時間の音楽再生が可能という。通話時間は8時間、待ち受け時間は14日間。そのほか、800万画素のカメラを搭載しており、秒間15コマの高速連写が可能となっている。 Otellini氏は「小さな機器も大きな機器も、家庭にいるときもオフィスにいるときも移動中も、すべてのコンピューティング体験には一貫性がなければならない」と述べ、すべての情報機器にIntelアーキテクチャを提供し、あらゆるシーンで共通の高品質なコンピューティング環境を実現していくことが同社の役割であると強調した。
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