カシオ計算機は10日、スマートフォンを使った可視光通信システムを、米ラスベガスで開催中の「CES 2012」(The 2012 International Consumer Electronics Show)に参考出品することを発表した。 可視光通信では、人間の目に見える光を点滅させるため、現在使用されているディスプレイ、LEDを備えた照明、看板など、さまざまな光源を発信源にできる特長がある。また、離れた距離でも読み取れる、人体や電子機器に影響を与えないなどの利点もあるため、AR(拡張現実)など多くの分野で活用が期待されている。さらにカシオは、標準化団体「可視光通信コンソーシアム」に2004年の設立時より参加し、C-MOSやCCDなどのイメージセンサーを使って信号を受信する「イメージセンサー通信技術」の開発を進めていた。イメージセンサー通信技術では、情報の発信位置の特定、多数の信号の同時受信などにも対応できる。 今回カシオは、イメージセンサー通信技術を用いて、スマートフォンを使った個人向けおよび商業施設向けの可視光通信システムを開発試作した。これにより可視光通信の応用範囲を拡大するとともに、具体的な用途提案を行うことで、早期の実用化を目指すとしている。 具体的な内容には、同時に5台からの情報を受信し、1枚の写真のなかに表示可能なスマートフォン同士でのコミュニケーションを出展。スマートフォンの画面を点滅させることで可視光通信し、最大120文字のメッセージと吹き出しの形、画像の枠のデザインを設定できるシステムを提示する。このシステムではメールアドレス、電話番号、ソーシャルIDなどを撮影者のスマートフォンに自動登録し、メッセージの入った撮影画像をツイートできるTwitter連動機能なども備えている。 またLEDやデジタルサイネージを使ったスマートフォン向け情報配信も出展。10cm四方の光源を10m先から認識可能なシステムで、メッセージやURL、画像などの情報配信をスマートフォンに表示できる。
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