東京第6データセンターは、東京都北区に総延床面積約2万2000平米の広さ(約3000ラック相当)を持ち、2013年度第1四半期のサービス提供開始を予定している。優れたコストパフォーマンスと、柔軟性の高い設備と運用仕様を備え、仮想ネットワークの活用により、クラウドサービスを国内外シームレスに提供できるという。
また東日本大震災以来、データセンターの重要な要件である耐災害性も訴求ポイントで、地震の衝撃を最大1/5に抑えられる建物免震構造を採用しており、東京湾から約10km、荒川からも約1.5km離れた立地で、津波や洪水の可能性はきわめて低いが、万一の水害に対しても、建物内への浸水を防ぐ構造・設計となっている。
省電力性能については、国内で運用されるデータセンターとしては最高レベルのPUE(電力使用効率)1.2を達成。この高効率を実現するため、水冷式空調、電力損失の少ないロータリーUPS、建物外気温を利用して空調機の消費電力を削減する外気冷房システム、など各部に渡り省電力設備が導入されている。
また同社では、本データセンターをクラウドサービス主要基盤のひとつとして展開しており。同社のクラウドサービス「Arcstar Universal One」とデフォルトで接続されており、同サービスを利用する場合は接続回線費用を別途負担する必要がない。さらに仮想ネットワークを活用することで、クラウドサービスのリソースを外部のデータセンターに拡張させたり、災害などの発生時は遠隔地へデータを移行させることも可能だ。
加えてブースでは、東京第5データセンターの免震構造を動く模型を使って説明。水平方向に設置されたダンパーを介すことで地震の横揺れそのものを地盤部分で吸収し、建物の揺れを最小限にとどめる様子を見ることができた。