「TrafficGate」(トラフィックゲート)のブランドでアフィリエイトサービスを提供しているリンクシェア・ジャパンは、2009年7月に国内初のiPhone向けアドネットワークサービス「TG Ad for iPhone」を開始。2011年3月にはAndroid端末に対応した「TG Ad for Android」のサービスを開始した。
「TG Ad for SmartPhone」のブランドで提供されるこれらのサービスでは、アプリ開発者はソフトウェア開発キット(SDK)をダウンロードし、アプリケーションに組み込むことで、アプリ内に広告枠を設置し収益を得ることができる。一方広告主は、iPhone/iPod touchアプリやAndroidアプリへの広告の出稿が可能となる。
また吉田氏は、アドネットワークにおいては端末の普及台数=ユーザーへのリーチ数となるため、ユーザー数の増加が続くAndroid端末への対応は必然であったと語る。「TG Ad for iPhone/Android」の特徴としては、アプリ向け広告へのニーズが、ブラウザ向け広告に比べ圧倒的に高いことが挙げられるという。アプリ内広告は約9割以上を占めているようだ。インキュベーション室 スマートフォン戦略 プロジェクトマネージャー 杉村宏道氏は「我々のネットワークでは、広告は管理下に置かれたアプリに表示されます。他のサービスのように、個人ブログなどの想定外の場所に表示されることがないため、安心して利用できるという点を売りにしています」と語る。ちなみにすでに提供を開始して2年弱となる「TG Ad for iPhone」のクライアント層について、メディア開発第二グループ 青井和也氏は「サービス開始当初はほぼ個人だったものの、最近では法人クライアントの割合も3割程まで上がってきた」としている。
広告がクリックされた割合はCTR(Click Through Rate)という指標で表されるが、アプリ内広告のCTRについては、アプリによって1%以下~10%までバラツキが見られるという。画面をタップやスクロールして遊ぶゲームアプリなどは、CTRが上がる傾向があるという。アプリ内広告で訴求される商材としては、ゲームアプリをはじめスマートフォンサービスが多いという。スマートフォン上でスマートフォン向けのサービスを訴求するというのが現状のようだ。