東京大学地震研究所は、4月11日に発生した福島県浜通りの地震に伴う地表地震断層について現地調査を実施し、その結果を発表した。 12日から15日にかけて実施された調査によって、いわき市遠野町綱木から田人(たびと)町旅人(たびうど)にかけての約11kmの区間で、高角西傾斜ないしほぼ垂直の正断層である地表地震断層が断続的に分布することを確認した。 11日の余震発生は「井戸沢断層」が活発化して発生したとされている。この「井戸沢断層」は複数の断層をまとめて定義しているが、今回の調査では「井戸沢断層」とは異なる構造の断層が発見され、最も西側に位置する正断層「塩ノ平断層」と仮称した。 地震研究所では、現地調査の写真を公開。断層面が開口亀裂に沿って露出するいわき市遠野町綱木の水田や林道の様子が確認できる。