ガートナーは18日、「2010年世界半導体マーケット・シェア(確定値)」を発表した。2010年のグローバルにおける半導体市場の売上は、前年比30.9%増の2,994億ドルとなった。また上位25社が市場の売上の69.1%を占める結果となり、中でもメモリ・ベンダーの成長率が高くなった。 同社の主席アナリストのピーター・ミドルトン氏は「「半導体業界全体における景気の好転は、世界経済後退後に需要が回復したことと、不況により在庫調整を行っていたシステム・メーカーが不足した半導体在庫を補うために急速に在庫の積み増しを図ったことによるもの」と述べている。 企業別に見ると、インテルが売上高41億9,880万ドルとなり、マーケットシェア14.0%で19年連続でトップシェアだった。ただし前年は14.2%でわずかにシェアを落とした形。インテルは2010年前半は、PC需要により、高い伸びを見せたが、後半はPCの在庫調整とミニノートPCの不調により成長が鈍化したという。 一方2位のサムスン電子はシェア9.4%。売上の約80%を占めるDRAMとNANDフラッシュが好調だった。DRAM分野では、引き続き1位をキープした。3位の東芝の市場シェアは4.1%。モバイル向けNANDフラッシュなど、ディスクリートや光半導体製品が売上を伸ばした。またASIC(Application Specific Integrated Circuit)ビジネスは、ゲーム向けの売上が減少した一方で、自動車機器向けや通信機器向けが成長したという。 またブロードコムが前年比で53%成長し、10位にランクインした。ブロードバンド、モバイル/ワイヤレス、インフラ/ネットワーキングの部門の好調によるもの。同社によるトップ10入りは初となる。