米ディスプレイサーチ(DisplaySearch)が現地時間15日に発表したレポートによれば、2010年第1四半期(1月~3月)において、世界のノートPC市場の売上高は1.7%増加したという。 同期においては3,132万米ドルのセールスを上げ、2008年第3四半期以来、最も成長したクオーターとなっている。成長要因としては、同社が定義するところの「Mini-Note PC/Netbook PC/Slate」(Slateはタブレット型端末を指す)の飛躍が大きく、このカテゴリの製品の収益は前年同期比に比べて56.4%増と高い増加率を見せた。 同社では、年初に新CPUが発表されて市場が活気づき、結果的に利益を押し上げる効果につながったと分析。また、これら小型のノートPCにおいてはラテンアメリカとアジア・環太平洋諸国が、中国や北米に比肩するほどの成長を見せているという。対照的にヨーロッパや日本、中東、アフリカなどではデスクトップ代替を視野に入れたスタンダードタイプのノートPCの出荷が急増した。 さらに今後の動向として、ネットブックからスレートPCへと勢力がシフトしていくとの見解を示した。同社のディレクターは「2007年の最終期がネットブックの到来を告げたように、2010年の第1四半期はスレートPC誕生を示唆した」と述べている。 その背景にあるのはアップルが発表したiPad。2010年第2四半期には、「Mini-Note PC/Netbook PC/Slate」の出荷割合において、iPadの割合が30%に達するのではないかと見ている。また、下半期には続々と各社がタブレット端末を出してくることから、次第にネットブックはシェアを失うのではないかとしている。