マカフィーは10日、最近のブラジルでのスパムメールの事例として、サッカーのブラジル代表ドゥンガ監督が暴力沙汰に巻き込まれたというデマを利用したものを紹介、注意喚起を行った。 そのスパムメールは、「FIFAワールドカップの代表選手23名に、ネイマール選手とガンソ選手が選ばれなかったことに腹を立てたファン2人に、監督は顔を殴られた」と主張、顔を腫らしたドゥンガ監督の写真を掲載しているという。もちろん、この写真は巧妙なおとりで、画像ソフトで加工して作られた偽物だ。 メールには「暴力を受けている画像」と称したリンクも掲載されており、クリックすると、「gov.my」というドメインを含むサイトに転送される。このドメインは本来マレーシア政府のサイトと思われるが、ハッキングされており危険なものとなっているとのこと。リンク先からはファイルがダウンロード可能だが、このファイルは、オンラインバンクの認証情報の傍受に特化された「PWS- Banker.gen.ad」というトロイの木馬となっている。 このほかにも、試合の生中継をオンデマンド配信するという偽有料サイト、実体のないファンクラブサイトなど、さまざまなサイバー犯罪が横行している。マカフィーでは、今後も南アフリカでの大会開催に合わせて、たくさんの脅威が出現するだろうとして、注意を呼びかけている。