IDCジャパンは3日、「国内クラウドサービス市場ユーザー動向調査」の結果を発表した。調査はユーザー企業に対して行われ、クラウドサービスの認知度を調査した第1次調査と、クラウドサービスの利用・導入検討状況を尋ねた第2次調査の2段階に分けて行われた。第1次調査の有効回答数は4,471社。第2次調査の有効回答数は1,138社。 第1次調査はクラウドサービスおよびSaaS/ASPの認知度に関する調査で、クラウドサービスについて「具体的なベンダー名やサービスを知っている」または「サービスについて知っている」と答えた企業は59.2%となった。 さらに第2次調査では、第1次調査でクラウドサービス、SaaS/ASPの両方を認知していると回答したユーザー企業に対して行われた。パブリッククラウドサービスの利用阻害要因を複数回答で尋ねた結果、54.6%の回答者が「セキュリティへの不安」と答え、最も回答率の高い要因となった。 クラウドアプリケーションごとの利用率では、「メールアプリケーション」(4.3%)、「営業支援/顧客管理アプリケーション」(3.6%)などとなり、全アプリケーションの平均利用率は1.7%だった。 続いて現在パブリッククラウドを利用している企業にサービスの選択理由を複数回答で尋ねた結果、最も多かった回答は「ランニングコスト」で30.7%、次いで「初期導入コスト」が25.7%で続き、コスト要因が上位を占めた。さらに現在利用しているパブリッククラウドサービスの満足度を尋ねたところ、「セキュリティ」に関して「大変満足」または「満足」と回答したユーザーが60.2%となった。