日本オラクルと富士通は22日、SSDを搭載した富士通のストレージシステム「ETERNUS DX80」と富士通のUNIXサーバ「SPARC Enterprise M3000」を活用し、「Oracle Database 11g Release 2」の高速化技術「Database Smart Flash Cache」の動作および性能検証を実施したことを発表した。 この検証では、通常のHDDを使用した場合と比較して、オンライン・トランザクション処理(OLTP)システムにおいて、性能が最大2.4倍向上することを実証したという。なおこの検証は、2010年3月に両社で設立した「SPARC Enterprise - Oracle Databaseソリューション開発センター」における最初の検証結果となる。 従来のOLTPシステムは、ディスク処理にともなう処理性能の低下などの問題が発生しなかったが、データベースサーバに搭載されるメモリ容量の限界により処理性能が制限されるケースが増えてきている。OLTP性能の低下を防止するためには、より多くのメモリを搭載できるサーバへ移行したり、ディスクアレイ装置上にデータを分散配置するためにHDDやディスクアレイ装置を追加したりする必要があるが、、費用面で負担が大きくなるなどの課題があった。 今回「ETERNUS DX80」2台のうち、1台に4台のSSD(100GB)を搭載、「SPARC Enterprise M3000」(2ノード)を組み合わせ、データベースに「Oracle Database 11g Release 2」「Database Smart Flash Cache」「Real Application Clusters」を活用することで、ストレージI/O性能のボトルネックを改善した。これにより、SSDをデータベースの大容量キャッシュとして活用可能となり、より大型のデータベースサーバへの変更を行うことなく、容易な性能向上が実現されシステムコストの最適化が図れることが確認された。日本オラクルと富士通は、今後も「SPARC Enterprise」「ETERNUS」「Oracle Database 11g Release 2」など最新テクノロジーを組み合わせ、総合的なパフォーマンス向上に取り組むとしている。